<ご報告>10月25日(土)建築医学講演会&シンポジウムを開催しました
10月25日、慶應義塾大学の協生館にて、建築医学講演会&シンポジウムを開催致しました。
今回は「光・照明」をテーマに、光・照明環境が人間に与える影響やその可能性について、トータルヘルス研究所の落合正浩先生、(株)グリーンユーティリティーの森幸一先生にご講演頂き、松永理事長を加えたシンポジウムでは技術的な話から哲学的な話まで内容が多岐にわたり、大変盛り上がりました。


司会進行:小神事務局長

開会挨拶:松永修岳 理事長
落合先生からは
「トータルヘルス研究からみる光と健康」というテーマでご講演頂きました。
光とは何か、という根本的な問いから始まり、宗教との関わりでの光のお話から物理的な粒子や波としての光の特徴など、
広範囲に及びました。

ナイチンゲールの太陽光に関する考察も深いものでした。
彼女は病院建築でも非凡な才能を発揮し、患者にとって重要なのは空気の次に太陽の光だと述べています。
一方、現代の照明は太陽光とは違い、バランスが偏った光であるため、様々な弊害が生じています。
治療用に研究されている光もご紹介頂きました。
作業効率向上、学習促進、睡眠障害、うつ病対策、発達障害改善など、様々な効果に対する研究が進んでいるようです。

落合正浩 先生
また、ビタミンDに関するお話では、太陽光を極端に避けている現代人の状況がビタミンD不足を招いているということでした。
紫外線を浴びすぎるのが良くないだけで、太陽光を浴びるのは必要であり、朝の陽光歩きは非常に良いということでした。
森幸一先生からは、
「認知症予防や美容にも可能性を広げる、“希望の光”の正体とは?」
というテーマでご講演頂きました。現代人の心身の様々な問題には、水と空気と光にはっきりと原因があり、その中で光に関してはほとんどの人が知らないということでした。

LED照明は明るくて省エネに優れていますが、人間に悪い影響をもたらします。
例えば、電球色のLED照明を朝から浴びていると、うまくホルモン分泌がなされず、メラトニン不足になり、睡眠不足を招いてしまいます。朝日を浴びて初めて、我々の体のシステムが起動します。
夕日の光は夕日の光特有の効果があります。
肌を修復したり、髪の毛を修復したりする効果が分かっています。
一級建築士は建物の形は設計できるとしても、光の設計までできるわけではないのです。

森幸一 先生
森先生の開発された陽光LED照明は、時間の経過とともに朝は朝日の光、夕方には夕日の光へと変化し、人間のホルモンバランスを整えることができるLED照明です。現代に最も必要とされる照明だと思われます。
シンポジウムでは、光・照明のテーマについて様々な観点から話がなされました。
調光可能な陽光LED照明のダウンライトを開発してほしい、という声に対しては、電磁波の問題から難しいことや、今回の光に関する講演内容が、風水の主旨と非常に共鳴していることなど、新しい発見が多くありました。
参加者様からも、導入にあたっての具体的な質問があったりと、講演内容がより深まるシンポジウムとなりました。

シンポジウム:松永理事長、森先生、落合先生

閉会挨拶:宇佐美理事
懇親会では、講師の先生方からは、講演中にお話しきれなかった様々な事例の話があったり、実際に光のスペクトラムを測定したりと、大いに盛り上がりました。

参加者の皆様からは
「ナイチンゲールの頃から太陽の光は体に良いと言っていたことに驚いた」
「光について知らないこと、メディアでは教えてくれないことをお話しいただき勉強になりました。」
「光というテーマは住環境の中でもっと注目を浴びる必要があると思います。多くの人に知ってもらいたいと思います。」
などの声を頂きました。
協賛会社



















