建築医学とは、一言で表すと環境情報学です。
私たちは、周囲の環境から五感を通じて色々な情報を取り入れています。そして、それらの情報に基づき、色々な意思決定をしています。どのような環境に身をおくかによって、入ってくる情報が変わり、心や脳の状態も変わってきます。
とりわけ、私たちが建物の中で生活する時間は1日20時間を超えると言われています。それゆえ、どのような住宅で生活しているのか、どのようなオフィスで働いているのかは、とても大切です。
環境が思考を形成し、思考が行動(習慣)を作ります。
建築医学では、色、形、素材、レイアウト、立地など建物に関するあらゆる要素を考慮します。単に良い素材だけでを使うだけでは十分ではありません。色や形、デザインも人間の心や脳に大きな影響を与えています。例えば、建築医学的に言えば、うつ病になるような環境、ガンになるような環境があります。
建築医学は、環境を整えることにより、身体の健康だけではなく、精神の健康、そして経済の健康をも実現することを目指しています。
財・体・心の健康を通して、一人一人の人間意識が高まり、素晴らしい人生が送れるようになる。建築医学によってそれが可能になると考えます。